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そろそろフィギュアスケート世界選手権が始まりますね。
なんで今年に限って日本開催なのか…涙をのんで、某荒稼ぎ民放に
全てを委ねようと思います。しっかり中継せぇよ、コンチクショー…( ̄- ̄メ)

ええと、先々月買ったマンガの影響で、スケート熱があがってます。
サン○ーの、鈴木なかば先生のアレね…
なかば先生の作品は、ライパク時代から好きなので…、かつ
なんか前から気になってたので、うっかり買ってしまいました。…現実離れしてるけど
なんかこう、キュンキュンしたり(ぇ)、勇気を分けてもらえるようなマンガですね。
ネットで検索してみたけど…、やはりなかば先生の作品、
同人が少ない…。。。o(゜^ ゜)原作がおもろすぎて、そんな余地がないせいかな~。

と、そんなことを思いつつ、いまのところは、
五反田→七瀬とかよくない?!とこっそりモンモンしてます…。
クールビューティ&ヘタレ(あれ、この構図どっかで…笑)
…この作品ご存知な方、いないかな~(´・ω・`)

完璧自己満足・五→七

東日本を代表するフィギュアスケートクラブ白帝(はくてい)と、
同じく西日本を背負うフロストクイーンフィギュアスケートクラブとの、
定例交流試合2日目。長い2日間が終わり、選手らは皆一様に、肩の力をぬく。
エギジビジョンを終え、各クラブの監督らが互いの健闘をたたえ、
ある選手はまたささやかな舌戦を仕掛け。そして、秋の一幕は終わりを告げた。

「俺、先に出てるな」。
白帝で、一番先に身支度を終えたのは、五反田正だった。
男子シングル選手として、フロストクイーンのエース七瀬と対戦。
練習滑走で右足首を痛めながらも、ショートプログラムで七瀬を破るという
今大会でも指折りの快挙をなしとげた男だ。もっとも、続くフリーの部では、
大事をとって棄権し、勝利自体は七瀬が収めるところとなったのだが。
「あっ、五反田!座ってりゃいいのに…」
五反田と同郷かつ親友と言っていい、同じく白帝の北里吹雪が声をかける。
しかし、五反田は右足をかばいつつ、ぴょこぴょことロッカーを後にしていた。

「ああ、やっぱいないか…」
五反田が痛めた足をおして、先に出てきた理由。それは、かつて郷里福島で
教えを受けていた、黒塚コーチを探すためだった。
ショートを滑りきり、尻をついた五反田に、誰よりも早く駆け寄り、その成長を
褒めてくれた恩師。その後ゆっくり言葉を交わすまもなく、黒塚はどこへともなく
消えてしまったのだ。出入り口ならば、もしかしたら会えるかもしれない…という
期待を含んでの行動だった。だが、五反田がやってきたとき、既にロビーには
人影はなく、受付ですら電燈がおとされ、ひっそりとしていた。
黒塚に会えそうもない、と意識した途端、理不尽なもので、急に右足が痛み出す。
足を引きずり、五反田はロビーに置かれたソファに腰掛けた。
…静かだ。白帝のチームメイトは、まだ来そうにない。対戦相手フロストクイーンも
引き上げてしまったのだろうか…、と考えていたところで、控え室から、この
ロビーへと続く廊下から、靴音が響いてきた。
「あ」
思わず漏れた声、その声を耳にしてか、靴音の主が顔を上げる。
先刻まで纏っていた、フロストクイーンのジャージから、恐らく私服であろう
シンプルなデザインシャツと、ジーンズに装いを変えた七瀬将臣だった。
目を細め、少しの間五反田の顔を見…、また、何事もなかったように歩き出す。
ロビーには彼の無機質な靴音だけがまた、響き始めた。
五反田は、なんとなく、彼の動きを目で追っていた。目を離すことを忘れていた、と
言い換えてもいい。ほぼ80度後方を向いていた彼の首が、少しずつその角度を
狭めていく。それはつまり、七瀬がロビーからエントランスに近づくことを意味している。
その五反田の首の角度が正常に戻り、…今度は仰角20度に固定された。
『え?』
五反田が座るソファの、前方10センチ…のところで、七瀬が立ち止まり、
あろうことか五反田を見下ろしていた。明らかに狼狽する五反田を他所に、七瀬は
さらに彼との距離をつめ、ごくごく自然な動作でその場に膝をついた。
『えええええ?!』
一瞬にして、自分の視点よりも下になった七瀬の額を見詰めながら、五反田は心の中で
絶叫していた。『な、なんであの七瀬さんが、俺なんかの…の…』
「…ひどい腫れだな」
七瀬が僅かに眉を寄せたのが見て取れた。
「これでよく、この俺のスコアを破ったものだ」。
くじいた足首の上には、湿布と、さらにそれを固定する包帯が巻かれている。
それにも関わらず、七瀬が触れている箇所が、ひんやりと心地よく感じられた。
さらり、と、七瀬の後ろへ撫で付けた長髪が崩れ、そのいく束かが額に零れた。
「処置は当然、しているんだろうな」。
「えっ、あっ…、」
伏せていた顔を上げたことで、七瀬の薄茶の瞳が、じかに五反田を射抜く。
五反田はあたふたと上半身をゆらし、うなづいた。
「ハイ、ちゃんと…!」
「そうか」。
七瀬の視線にあわせて、五反田も自分の足元を見詰める。
そこで、履いていたスニーカーの紐がほどけていることに気づいた。
あとで直さなきゃな…、と考える間に、七瀬がその紐を元通り結っていく。
「七瀬さん?!」
「…ねんざは甘く見ないことだ。また転んだら、悪化は目に見えている」。
器用に靴紐を編み上げると、七瀬はしゃがみこんだと同じ唐突さで立ち上がった。
傍らに置いていたバッグを肩にかける。
「あ、…ありが…」
「五反田~」
慌てて礼を言いかける五反田をさえぎるようにして、彼の名を呼ぶ声がした。
反射的にふりむくと、そこには吹雪を先頭に、チームメイトが並んでいる。
「七瀬」。
白帝では最年長、七瀬とは同年齢の、村雲京太郎が驚いたように声を上げた。
「五反田になにか?」
「…足を見ていただけだ」。
素っ気無い七瀬の返答に、村雲はさらに驚いた顔をする。
そんな村雲の視線や、他の白帝メンバーの視線が煩わしくなったのか、七瀬は
眉を寄せ、肩にかけていたバッグを抱えなおした。
「…じゃあ、な」。
「ああ。…次は高等部で、か?」
「その前に国内試合もある」。
苦笑する村雲をよそに、七瀬は踵を返した。そのまま、すたすたとエントランスをくぐる。
「…珍しいな、七瀬が…。五反田にショートで負けたことが悔しかったのか、…」
「五反田?足、痛いことされんかったんか?」
心配そうな吹雪に、五反田は慌てて首を振る。
「いや、…ってて…」。
大丈夫だ、といおうとして、五反田は顔をしかめた。
七瀬に触れられた足首が、また熱をもってうずき始めていた。


村雲&七瀬でもいいかな…と思いつつ、しかしジェントルマン村雲はそのさわやかさに
比する黒さもまた併せ持っていそうなので…、むしろ五反田をいじってほしい。
後日、ちゃんとお礼を言えなかった+αで、五反田は村雲に七瀬の連絡先を
聞くんだけど、「七瀬の?…なんで?(にっこり)」とかって返されてオロオロ。
どうにかこうにか七瀬の許可をとってから、アドレスを教えてもらうことにしたのは
いいけど、今度は村雲経由で七瀬から「アドレス?…何故。何か用があるのか」。
たぶん七瀬は、ほんとに必要性がある人にだけ、携帯なりなんなり、
連絡先を教えてそうです。なので、五反田が自分のアドレスを知って、
今後どうしたいのかを聞かないと教えたくない。
五反田ピンチ。
「えっ…とりあえずお礼言いたいんだけど…このノリだと、『そうか』で済まされそう…
なんとか今後のことにつなげて…って、なんで俺こんな必死なんだ?!」
まだほのかな恋心に気づかない五反田、ひとりパニック。

…やばい、お も し ろ い 。
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